十人並

どのくらい泣いたり怒ったり喜んだりするか。よくあるとも言えるし、あまりないとも言える。そのくらいの程度であることを、私は「人並みだ」と思うことにしている。ただし、人並みには愛せない。愛されずに育ったなんてネガティブな意見は持たないけれど、その点についてのみ劣等感を持たずにはいられない。下手に愛について語らないことが人並みであるのかもしれないけれど、だとするならば自分はそこからも外れている。