あいちトリエンナーレ 表現の不自由展・その後 から「遠近を抱えて」

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天皇の肖像を焼くという展示は「遠近を抱えて」「遠近を抱えて Part II」にまつわる諸作品だと思うのですが、こちらは日本の検閲事件として歴史に刻まれています。昭和天皇の写真をコラージュしたアングラな雰囲気の「遠近を抱えて」が話題になり、所蔵していた当時の富山県立近代美術館が作品を売却、美術展の図録を焼却しています*1。そして、作品が焼却された部分を拡大して、大浦信行本人による「遠近を抱えて Part II」など政治的メッセージを帯びた作品が生まれました。

文脈的に展示ブースの主催者である表現の不自由展・その後実行委員会が展示中止に対して抗議するのは当然です。私自身は表現の自由が全部認められなくてもいいと思っています(安全が優先される)が、当事者になったときにはきっとストレスを感じるでしょう。それぞれが何かと戦っていて、考えたり一緒に行動することは今のところしっかりと自由です。

*1:マスコミ・行政・右翼団体が騒いだ、運営が困難になったため美術館が作品をないがしろにしたという部分が今回のニュースと似ています。