Tuesday, 2006/7/11 - ゲド戦記

千と千尋の神隠し以降の違和感を、忠実に再現しているなと思った。
だから、これが駄作というのならば全部そうだ。


と、言いつつも。
投げたメッセージが、すべて世界の均衡が崩れ始めているというところに結ばれてしまって、広がりがないのが残念。見たいもの(奴隷の救済、王殺しの顛末、ハイタカの存在意義、etc.)を見せてくれないところにストレス-簡単に解決しない問題ということなんだろう-を感じる。
個々のエピソードは書けても連結に弱点があり、それを克服すれば父親や高畑勲には及ばずとも、宮崎監督もそこそこのラインまで行くのではないかな。期待させるものは見えた。七光りと言えども、そこで考えを止めずに温かく見守るのが大事だと思う。
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トライアルであるからこそ興行的に惨敗してほしいという意見*1は消極的ながら同意。これで味をしめてしまうと、ジブリが内側から壊れてしまうんじゃないかと思う。逆に失敗という結果が出ても同じことが言えるけど。