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- 異次元のストーリーテリングは麻枝准や猫田道子で慣れているのでこのいかにもライトノベル然とした作品に全く抵抗はなかったのだが、やはり推敲のしようがない一発ものという印象はついに拭い切ることはできなかった。そこがライトノベルのライトノベルたる所で、割り切って考えてしまうと大賞に得るに値する勢いはあるかなと思った。それと共に、自分にこの手の「萌え属性」が消滅していることに気付いて、ちょっと悲しいかなと。あるいは超肥大化しているか…それも悲しい。児童文庫を生体改造とかでぐちゃぐちゃにすると、割とこういうのがポンと出てくるのかもしれない。
- 引用してしまいます↓。こんな話でした。字数稼ぎが味として認められる作家はうらやましい。
「あのさ、涼宮。お前『しあわせの青い鳥』って話知ってるか?」
「それが何?」
「いや、まあ何でもないんだけどな」
「じゃあ訊いてくんな」
quote from 谷川流 『涼宮ハルヒの憂鬱』/ 角川スニーカー文庫 第八版 pp161-162