もう一度恋空

去年から今年にかけた問題作品に対して、どこにポジションを置くかでまだ悩んでる。

 そのうえで、恋空とそれに対する評価という点では、ある種日本のエンターテイメント業界における「泣ける」「感動した」のインフレが起き、ほとんどドラゴンボール化してしまっている状況は否めないだろう。より最強の泣かせ方を考えてコンテンツを先鋭化していった結果、架空の書き手の実体験を携帯文体に乗せて若い子に流行らせるというマーケティング手法の確立がある。
quote: http://kirik.tea-nifty.com/diary/2007/12/amazon_86cb.html

事実である(らしい)こと、作者に実体がない(かもしれない)こと、文章の勢いと、この作品のなにがすごかったのか。何よりも売れたことがすごいんだけど。
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描写が絶対的に足りないのは、「掘り下げない」書き方であればわかる。悲しいことは書きたくないもの。ただ、自分の不幸自慢をする人は好きじゃない。
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尊敬するのは、この作者が顔をばらさないこと。
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このおかげで、ようやく電車男をフィクションだと思うようになった。